モーリー・ロバートソンが解説!ビットコインって何?【英語音声付き】

bitcoin(ビットコイン)とは、インターネット上に存在する仮想通貨の一種で、新たな投資対象として最近注目を集めています。とはいえ、「実はどんなものだかよくわからない」方も多いのでは。アルクの月刊誌『ENGLISH JOURNAL』では、国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソンさんに、今さら聞けないbitcoinについてお話をうかがいました。

CD付 ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2018年 11月号
 

ビットコインとは何なのか?

Bitcoin is a cryptocurrency which is in fashion right now. It’s very fashionable to consider investing in bitcoin, and to talk about it. The benefits and risks of bitcoin are still in the unknown, but some people have become multimillionaires based on their past investment to the price of a pizza.

ビットコインとは、現在流行している仮想通貨(暗号通貨)です。ビットコインへの投資を検討したり、それについて話をしたりするのがとてもはやっています。ビットコインのメリットやリスクはまだわかっていませんが、以前ピザの代金代わりに投資したおかげで、億万長者になった人もいます。

ビットコインの話をする際、必ず覚えておきたい単語が cryptocurrency(暗号/仮想通貨) 。ニュースなどを読む際にも、頻繁に出てくるのでチェックしておきましょう。

暗号通貨はその特徴として、銀行・国家が流通を管理する貨幣とは違い、インターネット上で取り引き記録を管理することにより安価な 手数料 で世界中どこでも使用できることが挙げられます。価格の 変動 が大きく、 今後の 動向が 予測 しづらいものであることも確かです。

ビットコインと電子マネーの違いは?

ビットコインなどの「仮想通貨」は紙幣や硬貨とは違い、目に見えません。 ただ、「目に見えない通貨」といえば、公共交通機関などで使用できる、「電子マネー」が思い浮かぶ方もいるのではないでしょうか。

ビットコインなどの仮想通貨と、電子マネーは何が違うのか、モーリーさんはこう説明します。

Electronic money is, uh, backed up by real currency ? a currency that can be exchanged, uh, you know, between banks and nation states. Bitcoin is a cryptocurrency and I think it’s backed up by the use of computational resources, using blockchain technology.

電子マネーは実際の通貨に裏付けられています。─ 通貨は、銀行間や国家間で交換できますよね。ビットコインは暗号通貨であり、コンピューターによるリソースの利用によって裏付けられていると考えられます、ブロックチェーン技術を利用しているのですね。

ビットコインの負の側面は?

It can be used for illicit transactions. It can be used by rogue state actors. It can be used by terrorist organizations. It can (be) used, by the mob, child traffickers. But it can also probably be used for legitimate purposes.

ビットコインは、不正な 取引 に使用できますよね。ならず者国家の主体が使用できます。テロ組織も使用できますし、マフィアや、児童人身売買業者も使用できます。ですが、合法的な目的にもおそらく使用されることがあります。

国による管理がなされていないことから、悪用の危険性がある、とモーリーさんは 指摘 します。さらに、その安定性にもリスクがあり、新たな通貨がいいことづくめでないことは確かなようです。

もっと知りたい、ビットコイン

2018年10月~12月号のENGLISH JOURNALでは、「What’s trending now?」と題し、今、世界で話題になっていることについて、モーリーさんがわかりやすく解説する特別企画を掲載しています。

10月号は「#MeToo運動」、11月号がこの「ビットコイン」、そして11月6日発売予定の12月号は「eスポーツ」がテーマです。

11月号では、この記事で解説した以外にも、ビットコインのメリットやデメリット、モーリーさん自身はビットコインへの投資を検討しているのか、など、率直な意見を聞くことができます。

国内外を問わず注目を集める事柄についての解説を聞くことで、ニュースについて英語で理解し、話をするための語彙を身につけましょう。

CD付 ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2018年 11月号
 

モーリー・ロバートソン
日米双方の教育を受けた後、1981 年に東京大学とハーバード大学に現役合格。1988 年ハーバード大学を卒業。国際ジャーナリスト、ミュージシャン、コメンテーターなど多岐にわたる分野で活動している。現在、NHK 総合「所さん!大変ですよ」日本テレビ「スッキリ」など、各種メディアに多数出演。お茶の間でも人気を博している。近著に『「悪くあれ!」窒息ニッポン、自由に生きる思考法』(スモール出版)などがある。

編集:ENGLISH JOURNAL編集部 江頭茉里

『ENGLISH JOURNAL BOOK 2』発売。テーマは「テクノロジー」

現在、ChatGPTをはじめとする生成AIが驚異的な成長を見せていますが、EJは、PCの黎明れいめい期からITの隆盛期まで、その進化を伝えてきました。EJに掲載されたパイオニアたちの言葉を通して、テクノロジーの歴史と現在、そして、未来に目を向けましょう。

日本人インタビューにはメディアアーティストの落合陽一さんが登場し、デジタルの時代に生きる英語学習者にメッセージを届けます。伝説の作家カート・ヴォネガットのスピーチ(柴田元幸訳)、ノーベル生理学・医学賞受賞のカタリン・カリコ、そして、『GRIT グリット やり抜く力』のアンジェラ・ダックワースとインタビューも充実。どうぞお聴き逃しなく!

【特集】PC、IT、そして、ChatGPT・・・パイオニアたちの英語で見聞する、テクノロジーの現在・過去・未来
【国境なきニッポン人】落合陽一(メディアアーティスト)
【スピーチ&インタビュー】カート・ヴォネガット(作家/柴田元幸訳)、ケヴィン・ケリー(『WIRED』創刊編集長、未来学者)、レイ・カーツワイル(発明家、思想家、未来学者)、ジミー・ウェールズ(ウィキペディア創設者)、アンジェラ・ダックワース(心理学者、大学教授)、【エッセイ】佐藤良明

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